タメ息を袋に集める

借りてきた猫を返す

これまでのアナタとの生活は、
特に語るほどの刺激はございませんでしたが、
今日になって振り返ると、
僕はずっと、
アナタを気にしておりました。
アナタは今となっても、
相変わらず知らんぷりで、
四畳半の畳のすみで、
何食わぬ顔をして横になってらっしゃいます。
お分かりにはならないのですね、
この微妙で絶妙なアナタとの距離こそが、
僕の消極的な愛情表現であった事を。
お互いの本性を隠したまま、
僕たちは出会って、
そして別れるのです。
そしてアナタは、
僕の事など二度とは思い出さないでしょう。
けれど僕は思うのです。
お互いの本性は、
確かめ合う事も晒し合う事も必要ではないくらい、
とても似通っていたのでしょう。
今ここで、
これまでと変わらない距離を保って、
お互いの視線も合わせないまま、
時間を浪費する僕たちの、
この今の瞬間こそが、
何よりも、
アナタと通じ合えた証だと、
思っております。

そして僕は、
借りてきた猫を返した。

アナタがひょっこり、
自分の足で戻ってくる
数日前の出来事。
今もアナタは、
四畳半で知らんぷりして座っている。
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by maekawaz | 2005-01-05 21:42 | 詩集
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