タメ息を袋に集める

いっぽうそのころ

いっぽうそのころ、
王様は上等の肉を食っていた。
自分が上等の肉になれないから。

いっぽうそのころ、
シベリアンハスキーは
労働組合を組織していた。
お人好しを卒業するために。

いっぽうそのころ、
冒険家がこっそり近道をしていた。
自分に許された生き方を求めて。

いっぽうそのころ、
恋人の寿命が少し減っていた。
慌てて砂時計をひっくりかえす。

いっぽうそのころ、
世界は三々五々、昼休みを迎えた。
好みの飲み物が消費される。

まったく無関係のドラマが、
全部繋がって、
一日が出来上がる頃、

いっぽうそのころ、
ぐうたら詩人だけは、
世界のドラマに取り残されて、
菜の花畑で機嫌良く
役にも立たない祈りのうたを歌う。
おぼろ月。
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by maekawaz | 2005-03-03 07:00 | 詩集
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