タメ息を袋に集める

空っぽの箱

本当に困ったときに開けようと、
心に決めて置いてある空っぽの箱が、
部屋の片隅で笑う。
この間、泣いたときは、
箱の事なんてすっかり忘れていた。
忘れるぐらいだから、
さほど困ってはいなかったのだろう。
けれどいつか、
僕はこの箱を開けるべき、
重大な危機に見舞われるかもしれない。
その時僕は満を持して箱を開け、
全てを解決するだろう。
けれど箱は空っぽで、
箱はおそらく役に立たない。
ただ片隅で、
くすくす僕を笑うだけ。
開けた瞬間、力を失う箱を抱えて、
僕は自信を持って生きていく。
どれだけ困っても、
箱を開けるには至らない。
意地でもそんな人生を、
過ごしてみようと誓うなら、
箱は再び片隅で、
満足そうに僕を笑った。
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by maekawaz | 2005-03-15 20:34 | 詩集
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