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タメ息を袋に集める

たとえばある朝突然に

たとえばある朝突然に、
聞こえぬ声が聞こえたら、
俺は迷わず歩くだろう。
謎を謎とも思わずに、
答えが見つかる方角に、
季節を探しに行くだろう。

たとえばある朝突然に、
逃げた小鳥が戻ったら、
俺は寝たふりするだろう。
愛を愛とも思わずに、
知らぬ答えを抱きしめて、
誰かとの距離を測るだろう。

たとえばある朝突然に、
最後の手段に閃けば、
俺はすべてをゼロに戻すだろう。
ひとつひとつを確かめて、
同じすべてを繰り返し、
同じ朝まで戻るだろう。

たとえばある朝突然に、
俺を取り残して、
すべてが完成する。
それが恐ろしくて、
そして楽しみで、
朝の理不尽が、
俺を素直にさせている。
by maekawaz | 2004-06-09 08:51 | 詩集
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詩とか

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