雨に溶ける男
降りやみそうな空、
見上げるにはまだ、 眼にシミる雨。 流れる側溝の中に、 雨に溶けた男達の液体が混ざる。 分かっていながらも、 男達は挑み、 その身を溶かす雨に身を晒した。 溶けて流れ、 混ざり染み込み、 確かにその精神は永遠でも、 もはや人間のカタチをつくる事はない。 そうやって、 勇敢な男達が姿を消していくと、 街は静かになる代わりに、 雨の音が支配を始める。 飲み干すことのない雨の中に、 カタチなき男。 その声は雨音に混ざる。
by maekawaz
| 2004-06-12 02:08
| 詩集
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