タメ息を袋に集める

<   2004年 12月 ( 16 )   > この月の画像一覧

猫を交代しよう

猫は時間を握りしめ、
時々僕のてのひらに
消えない傷をつくるけど、
その繊細な全身で、
孤独も哀しみも
受け止めている。
街を歩く全ての猫に、
僕ぐらいは報いてあげよう。
そう思って
うたをうたう。
不器用なアナタと
少しだけ猫を交代しよう。
そうやって僕は、
受け止めるのか、
傷つけるのか、
いつも悩みながら、
猫を眺める。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-31 23:16 | 詩集

自動販売機

左隅に売り切れランプがついた。
カラダは軽くなるけれど、
僕はすこし、
選択肢を失った。
右から2番目も、
あと残りは一本だけだ。
でも喜んで、
ボタンを押してもらおう。
その都度役立たずになっても、
僕は歩き続けよう。
なんの変哲もない自動販売機、
飲み干した君は、
どこで買ったのかも
忘れているだろうけど、
たった数分間のアナタの幸せを、
僕は素直に喜んでいるから。
いつか空っぽになって、
海の底にでも沈む日に、
僕は僕が吐き出した
幸せの抜け殻の空き缶と、
もう一度出会えるかな。
アナタの幸福と
唇の感触を、
自動販売機は知らないけれど、
僕は僕が生きていた証に、
なんの哀しみもない。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-29 14:26 | 詩集

フリダシに戻る

ゴール直前でフリダシに戻る。
面倒がらずにまた一から、
サイコロを転がそう。
ゲームの醍醐味がここにあるのなら。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-29 14:12 | 詩集

食堂の犬

ここの食堂はヨ、
犬も食わネエ歌なんてものを、
定食にして出してるンだけどヨ、
ここの食堂の犬である俺はサ、
そんな歌の残り物を、
毎朝毎晩、
黄色い皿に入れられて、
耳をソバダテているんダ。
決意と愚痴と祈りが、
断片的な残飯みたいに、
グチャグチャ入り交じってヨ、
何一つ完全なものがないんだ。
食堂にメニューが何種類かあるのも、
町に色んな食堂があるのも、
みんながアケてもクレても、
食い続けなきゃいけないのも、
俺はヨ、
完全な歌なんてないんだって
ことなんだと思ってる。
そりゃ俺ッチの主人はヨ、
見つかりもしない完全な何かをヨ、
昼ナ夜ナと探してるみたいだけどヨ、
俺は言ってやるんダ、

俺を食ってみるかい?
お前のところの残飯ばかり食ってる俺を、
食ってみればわかるよ、
お前の歌の味がヨ、

アンタラもヨ、
食堂を選ぶなら、
俺みたいな犬がいる食堂の方が、
エキサイティング
ダゼ。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-29 11:53 | 詩集

かがみ

鏡が笑うと僕も笑って、
鏡が泣くと僕も泣く。
僕とは関係なく見える世界にも、
僕を映す鏡がある。
世界とは関係なく見える僕にも、
アナタを映す鏡がある。
どこまでも光を運ぶ。
どこまでも。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-27 00:27 | 詩集

なんだ

この世界で交わされる言葉は全部、
もちろんアナタが使っているのも、
何もかもが言うなれば
即興詩なんだな。
音や記号や温度が、
こんなにも夢中に、
幸福を探している。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-21 06:46 | 詩集

正義を為せ

自分が正しいと思う正義を為せ、
その途中で誇りや快感を感じたなら、
その正義は嘘である可能性が高い。
その途中で苦痛や虚無を感じたなら、
その正義は真実である可能性が高い。
そう言いながらオオアリクイは、
正義とは関係ない日常を繰り返した。
僕はその言葉を信じていないが、
正義を為そうとする者への、
オオアリクイからの
応援の言葉だと思っている。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-20 06:57 | 詩集

とある南部の町で目撃された男

そいつは突然俺の店に入ってきたんだ。
俺とゴンザはそこのカウンターのところで
サボテンスキーの話をしてたんだ。
なあ、ゴンザ、

真っ赤な服を着たジイサンだった。
俺とゴンザがジイサンの奇抜なファッションに
呆気にとられてる間に、
ジイサンは俺たちのところにやってきた。
ジイサンが何か言おうとしたときに、
ゴンザが叫んだ。

「トナカイだ!」って、

見るとジイサンの後からこんなでっかいトナカイが
俺の店に入ってきた。
俺はジイサンに言ったんだ。

「ジイサン、俺の店はペットはお断りだぜ、」ってさ、

ハッハッハ! ゴンザ、笑いすぎだぜ!

ジイサンはにっこり笑って、トナカイを外に出して戻ってきた。
今度はでっかい袋をもって、
あれは、本当にでかかったなあ・・・

ジイサンは袋から何かプレゼントを出して俺とゴンザに渡した。
そして、帰って行ったんだ。
俺とゴンザがプレゼントを開けると、中から、
おい、ゴンザ、それとってくれ、
コレが出てきたんだ。
どうだい? なかなかイカしてるだろ、

さあ、ゴンザ、そろそろ出かけようか、

あ、そうそう、ジイサンが帰り際に言ってたっけ、

メリークリスマス。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-18 21:00 | 詩集

立ち尽くす

立ち尽くす。
ひがな一日立ち尽くす。
どうしようもなく立ち尽くす。
地球の丸さに歩き疲れて、
叫んでも叫んでも何も響かない
暗い地面に寝転がり、
瞳に映りきらない大きな物を見て、
自分の鼓動をぼんやり聞くうちに、
47回に一回の不正脈を見付ける。
薄暗い街角のショウ・ウインドウが
ぼんやり立ち尽くす僕の背中を映していることに、
僕は気付かないまま立ち尽くす。
歩き方を忘れたのではなく、
行き先を忘れたのでもなく、
この星の熱い中心が僕の土踏まずに恋をしたのだ。
意味なく煙草に火を付ける。
訳なく時間を繰り返す。
僕の見えないあの通りの角に
いつまで待ってもきっと来ない誰かが
僕と同じように立ち尽くすのを見付けたら、
何ccかの空気を吸い込んで、
君に贈り物があることを告げよう。
とても壊れやすい、
僕の贈り物。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-16 07:00 | 詩集

いらっしゃいませ

こんなうたですが、
お持ち帰りですか?
こちらでお召し上がりですか?
あたためましょうか?
袋要りますか?
アナタの欲しいモノが、
ここにあるといいなぁ。
[PR]
by maekawaz | 2004-12-15 07:05 | 詩集


カテゴリ
近況報告
詩集
リクエスト
詩集もくじ001〜100
詩集もくじ101〜200
詩集もくじ201〜300
詩集もくじ301〜400
詩集もくじ401〜
プロフィール
メール
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧