涸れ井戸に落ちた日
涸れ井戸に落ちた日、
夕焼けは丸い小さな空を染めた。 乙女はときめき、 映画のフィルムが回り出す。 世界はぐんと小さくなって、 アナタしか見えない、と、 歪んだ幸福が笑う。 幻想の未来は、 丸みを帯びた字幕の文字で語られ、 借り物のの詩人が 不慣れなうたを得意げに、 歌い出したら、 カナリヤを逃がすように、 アナタだけでも 涸れ井戸から世界へ、 押し出してあげよう。 詩人の幸福は、 涸れ井戸の中で、 不思議な醸造を遂げて、 世界が狭くて、 孤独が身近な故に、 見えてくる偶然が少し、 愛おしくなる。
by maekawaz
| 2005-02-07 06:40
| 詩集
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